外壁のリフォームに使用するタイルの種類
外壁のリフォームに使われるタイルは、大きく分けて磁器質、せっ器質、陶器質、人造大理石・セラミックタイルの4種類があります。
ここでは4種類のタイルの特徴について説明します。
磁器質は光沢感とセルフクリーニングが魅力
外壁タイルの中で最も性能が高く高級品とされるのが磁器質タイルです。
原料には陶石・長石・珪石・カオリンなどを粉砕して粘土状にしたものが使われ、約1,300℃の高温で焼き上げられます。
焼成の過程で長石が溶けて表面にガラス質の層を形成するため、光沢があり吸水率が非常に低いのが特徴です。
仕上がりはツヤのある美しい外観となり、建物全体に高級感を与えます。
さらに表面に水分が付着すると薄い膜を作り、汚れを包み込みながら雨と一緒に洗い流すセルフクリーニング機能が働きます。
日常的な清掃がほとんど不要で、気になる汚れがある場合でもホースで軽く水をかけるだけで清潔な状態を保つことが可能です。
大掃除の際に柔らかいブラシで軽くこすれば、本来の輝きを長期間維持できる点も大きな魅力です。
せっ器質は自然な落ち着きが魅力
外壁タイルの中で最も普及しているのが、せっ器質タイルです。
粘土を主原料とし、約1,200℃の高温で焼き締められるため吸水率が比較的低く、表面は落ち着いた質感です。
吸水率は10%以下とされていますが、わずかな水分を取り込むことでタイルは膨張し、乾燥によって収縮を繰り返します。
この膨張と収縮の繰り返しが年数の経過とともに影響を及ぼし、浮きや割れを引き起こす原因となります。
そのため施工場所やメンテナンスの有無によっては劣化のリスクが伴うでしょう。
とはいえ現代の住宅では光沢のある外壁よりもマットな落ち着いた雰囲気を好む傾向が強く、せっ器質タイルはリフォームでも高い人気があります。
陶器質は軽量で施工しやすい
陶器質タイルは、せっ器質と同じく粘土を主原料としていますが、焼成温度が約1,000℃と比較的低めに設定されています。
そのため硬度が十分に高まらず、表面には微細な穴が多くあり、吸水性を持つ点が特徴です。
吸水率はやや高めで耐久性は劣るが、軽量で施工しやすく、デザインバリエーションが豊富です。
一方で湿気を吸収する働きがあることから、内装材としては最適です。
室内の壁面や床材として採用すれば、自然な質感と温もりを演出できます。
人造大理石・セラミックタイルはデザイン性と施工性に優れる
人造大理石やセラミックタイルは、外壁に使われる素材の中でもデザイン性と施工のしやすさに優れている点が特徴です。
人造大理石は天然石を粉砕し、樹脂などの素材と混合して固めた人工石で、天然石の高級感を模倣しながら扱いやすさを高めています。
天然大理石に比べて軽量で加工しやすいため、リフォームにも適していて、外観をスタイリッシュに仕上げたい方に選ばれることが多いです。
一方でセラミックタイルは粘土や鉱物を焼き固めた素材で、耐候性が高く軽量、ひび割れや色あせに強い特徴を持っています。
外壁に採用すると雨風や紫外線にさらされても長期間安定した状態を保てるため、都市部や沿岸地域など過酷な環境条件下でも安心です。
またメンテナンスのしやすさにも定評があり、定期的な洗浄で美観を保てます。
どちらもデザインの幅が広く、シンプルな単色から天然石風や木目調までバリエーションが豊富で、建物の雰囲気や好みに合わせて選べる外壁材です。
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外壁タイルリフォームの費用相場
外壁タイルのリフォームは、建物の状態や施工内容によって大きく費用が変わります。
部分的な補修で済む場合と全面的な張り替えが必要な場合では、金額に数十万円単位の差が出ることもあります。
さらに地域ごとの施工単価や補助制度の有無によっても負担額が違ってくるため、事前に目安を知っておくことが安心につながります。
ここでは「部分補修と全面張り替え」「マンションと戸建て」「東京都のケース」の3点について費用相場を説明しましょう。
部分補修と全面張り替えの費用比較
| 項目 |
内容 |
費用目安 |
特徴・メリット |
| 部分補修 |
タイルのひび割れや一部剥離を補修 |
・1箇所あたり数千円~2万円程度 ・複数箇所で数万円規模 |
・低予算で対応可能 ・必要箇所だけ修繕でき、短期間で完了 |
| 全面張り替え |
外壁全体の劣化や下地に問題がある場合に実施 |
100万円~300万円程度(建物規模により変動) |
・工事規模が大きいが、耐久性が向上しメンテナンス頻度を減らせる ・足場・人件費も必要 |
外壁タイルのリフォームでは、部分補修と全面張り替えのどちらを行うかによって費用は大幅に異なります。
タイルのひび割れや一部の剥離程度であれば、部分補修で対応でき、1箇所あたり数千円から2万円程度が相場です。
一方で外壁全体に劣化が広がっている場合や下地に問題がある場合は、全面的な張り替えが必要になります。
この場合建物の延べ床面積や外壁の広さによっても異なりますが、100万円から300万円程度の費用がかかります。
全面張り替えは工事期間も長くなり、足場設置費用や人件費も加わるため高額ですが、一度全面的にリフォームを行えば耐久性が大きく向上します。
マンションと戸建てで異なる費用相場
| 項目 |
内容 |
費用目安 |
特徴・注意点 |
| マンション |
共用部分が中心。管理組合の合意を経て大規模修繕の一環として実施。足場や施工面積が大規模になる。 |
1棟全体で数千万円規模 住戸ごとの負担額は数十万円~100万円程度 |
工事規模が大きく費用も高額。スケジュールは管理組合に左右される。 |
| 戸建て |
個人の判断でリフォーム依頼が可能。工事範囲を限定でき、比較的短期間で完了。 |
100万円~300万円程度 |
自由度が高く施工計画を立てやすい。ただし敷地条件によっては足場代など追加費用が発生する場合あり。 |
外壁タイルリフォームの費用は、建物の種類によっても変わります。
マンションの場合工事対象となるのは共用部分が中心で、住民全体の合意を経て大規模修繕の一環として行われます。
一般的に1棟全体で数千万円単位の費用が発生し、住戸ごとの負担額に換算すると数十万円から百万円程の相場です。
管理組合のスケジュールに左右されるため、個別の判断で進められる戸建てとは事情が大きく異なります。
一方戸建て住宅では個人の判断でリフォームを依頼でき、工事範囲も限定されるため、相場は100万円から300万円程度です。
地域別・東京都の費用傾向
外壁タイルリフォームの費用は地域によって差があり、東京都内では全国平均と比べても高めの傾向が見られます。
標準的な戸建て住宅の外壁タイル工事は150万円から300万円程度が目安とされ、下地から張り替える大規模なリフォームでは400万円近くになるケースもあります。
東京都は人件費が高いだけでなく、足場を設置する際のスペース確保が難しい住宅が多いため、施工条件が費用に影響しやすい地域です。
特に都心部では隣家との距離が近く、仮設足場や搬入経路の制約から追加費用が発生することも多いです。
一方都下の郊外エリアでは敷地に余裕がある住宅も多く、工事条件が比較的良いことから費用が抑えられます。
東京都は業者数が多いため相見積もりを取りやすく、競合によって価格が下がります。
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外壁タイルの種類別参考価格と特徴
| 種類 |
特徴 |
参考価格(1㎡あたり) |
向いている方・用途 |
| 磁器質タイル |
・高温で焼き締められ密度が高く、吸水率が極めて低い ・耐久性に優れ、重厚感があり高級住宅やマンションに多く採用 ・デザインも豊富で長期間美観を維持可能 |
8,000円~15,000円程度 |
高級感と耐久性を重視し、メンテナンス回数を減らしたい方 |
| せっ器質タイル |
・磁器質と陶器質の中間的性質 ・吸水率が低く耐久性があり、素朴で落ち着いた風合い ・和風やシンプルモダン住宅に馴染みやすい |
6,000円~12,000円程度 |
コストを抑えつつ一定の耐久性と上質感を求める方 |
| 陶器質タイル |
・吸水率はやや高めで耐久性は劣るが、軽量で施工しやすく、デザインバリエーションが豊富 ・価格とのバランスが良い |
5,000円~10,000円程度 |
多彩なデザインを選びたい方、費用を抑えて外観を刷新したい方 |
| 人造大理石・セラミックタイル |
・天然石風の質感やモダンなデザインを再現可能 ・軽量で施工性が高く、部分リフォームや低予算工事に適している ・耐久性はやや劣るため定期点検が必要 |
3,000円~7,000円程度 |
コストを重視しつつ見た目を整えたい方、部分的なリフォームを検討する方 |
外壁タイルには大きく分けて「磁器質タイル」「せっ器質タイル」「陶器質タイル」「人造大理石・セラミックタイル」の4種類があります。
ここではそれぞれのタイル素材について、参考価格と特徴について説明しましょう。
磁器質タイル|高級感と耐久性が魅力
磁器質タイルは、外壁タイルの中でも特に高い人気を誇る種類のひとつです。
高温で焼き締められているため密度が高く、吸水率が極めて低いことから、耐久性に優れています。
雨風や紫外線にも強く、経年による劣化が少ないため、長期にわたって高級感を保てるのが大きな特徴です。
そのため重厚感のある高級住宅やマンションの外壁に多く採用されています。
価格帯は1㎡あたり8,000円から15,000円程度が目安となり、施工費を含めると全体的に高額です。
ただし初期費用はかかるものの、メンテナンス回数を減らせるため、長期的に見ればコストパフォーマンスに優れているといえます。
また色合いや質感も豊富で、天然石風やモダンなデザインまで幅広いオプションがあるのも魅力です。
ひび割れや剥離のリスクは少ないものの、施工時の精度が必要なため、経験豊富な業者に依頼することが重要です。
せっ器質タイル|耐久性とコストのバランスが魅力
せっ器質タイルは、外壁に用いられるタイルの中でも磁器質と陶器質の中間的な性質を持つ素材として知られています。
焼成温度が比較的高く、磁器質ほどの緻密さはないものの、陶器質に比べると吸水率が低く、耐久性に優れています。
このため外壁に使った場合でも雨水や湿気の影響を受けにくく、ひび割れや剥離のリスクをある程度抑えることが可能です。
見た目の質感は素朴で落ち着いた風合いが多く、自然な色合いやマットな表情を好む方に選ばれることが多いです。
価格帯は1㎡あたり6,000円から12,000円程度が目安とされ、磁器質ほど高額ではないものの、長期的に見てもメンテナンスコストが抑えやすいのが魅力でしょう。
また外観デザインとしても和風建築やシンプルモダンな住宅に馴染みやすく、派手さを抑えながら重厚感を出したい場合に適しています。
ただし磁器質と比較すると表面の強度や防汚性では劣るため、定期的な洗浄や目地のメンテナンスが必要です。
施工技術によって仕上がりや耐用年数に差が出やすい素材でもあるため、信頼できる業者に依頼することが安心につながります。
コストを抑えつつも外壁に一定の耐久性と上質感を求める方にとって、せっ器質タイルはバランスの取れた外壁材です。
陶器質タイル|デザインの幅広さと価格のバランス
陶器質タイルは、磁器質タイルと比較するとやや吸水率が高く、耐久性の面では劣る部分があるものの、デザインのバリエーションが豊富で、価格とのバランスが良い素材です。
焼成温度が磁器質より低いため軽量で扱いやすく、施工しやすい点もメリットでしょう。
1㎡あたりの参考価格は5,000円から10,000円程度とされており、磁器質に比べると導入コストを抑えやすいのが特徴です。
カラーバリエーションや表面加工の種類が豊富なため、和風・洋風問わず住宅デザインに合わせやすく、個性的な外観を実現したい場合にも適しています。
ただし磁器質よりも耐候性や防汚性で劣るため、定期的なメンテナンスが必要になります。
数年ごとに目地の補修や防水処理を行うことで耐久性を高めることが可能です。
費用を抑えながらも外観の印象を大きく変えたい方、あるいはバリエーション豊かなデザインを選びたい方に適しています。
適切にメンテナンスを行えば、コストパフォーマンスの高い外壁材として十分に活用可能です。
人造大理石・セラミックタイル|コストを抑えた外壁材
人造大理石やセラミックタイルは、天然素材の風合いを持ちながらも比較的安価に導入できる外壁材として注目されています。
人造大理石は粉砕した天然石と樹脂を混ぜて固めたもので、大理石に似た質感を低コストで実現できるのが魅力です。
一方セラミックタイルは粘土や鉱物を焼き固めたもので、軽量かつ施工性に優れているため、リフォームでも採用しやすい特徴があります。
参考価格は1㎡あたり3,000円から7,000円程度とされ、磁器質や陶器質よりも手頃です。
デザイン性も豊富で、ナチュラルな風合いからモダンな仕上がりまで幅広く対応できる点も強みです。
ただし耐久性や耐候性は高級素材に劣るため、長期間使用する場合は定期的な点検や補修が必要です。
部分的なリフォームや予算を抑えたい場合に適しており、コスト重視の方に向いています。
施工業者の技術によって仕上がりに差が出やすい素材でもあるため、信頼できる施工会社を選ぶことが大切です。
コストを抑えながら、見た目やデザイン性を重視したい方に適しているでしょう。

監修者:LIVEASSIST 原田
建築・不動産業界で30年以上。
新築・リフォーム・外壁・不動産売買まで幅広く対応。
タイルを選ぶ際に見落としがちなのが「予備タイルの保管」です。外壁タイルは衝撃による割れや剥離が発生した場合、部分補修で対応できますが、年数が経つと同じ品番のタイルが廃番になっているケースがあります。
さらに、同じ品番でも製造ロットが異なると色味が微妙に違うため、補修箇所が目立ってしまうことがあります。新築・リフォーム時には必ず予備タイルを数枚保管しておくことが、将来の補修をきれいに仕上げるための重要なポイントです。
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外壁タイルの選び方や種類別メリット・デメリット
外壁タイルは見た目の美しさだけでなく、建物の耐久性や維持管理のしやすさの面でも適している外壁材です。
サイディングや外壁塗装と比較すると、それぞれの特徴が明確に浮かびます。
ここでは外壁タイルのメリット・デメリットを整理した上で、他の外壁材との比較について説明しましょう。
タイル外壁のメリット(耐久性・美観・メンテナンス性)
外壁タイルの最大の魅力は、優れた耐久性と美観の持続性にあります。
タイルは高温で焼き締められるため非常に硬く、雨や紫外線による劣化に強いのが特徴です。
標準的な外壁塗装が10年前後で再塗装を必要とするのに対し、タイルは20年以上にわたり張り替え不要で使用できるケースが多く、長期的に見たときのコストパフォーマンスが高いです。
また表面が硬質で汚れにくく、日常的な雨水によって自然に洗い流される「セルフクリーニング効果」があるため、定期的な掃除や塗り替えの手間を大幅に削減できます。
デザイン面でも豊富な色合いや質感が揃っており、モダンな住宅から和風建築まで幅広いスタイルに調和します。
外観の高級感を長期間維持したい方にとって、タイルは非常に魅力的な外壁材です。
加えて耐火性にも優れており、防災の観点からも安心感が高い素材です。
このように耐久性・美観・維持管理の容易さという三拍子が揃っている点がタイル外壁の大きなメリットです。
タイル外壁のデメリット(剥離・ひび割れ・コスト高)
一方で外壁タイルには注意すべきデメリットもあります。
まず大きな課題は施工費用の高さです。
タイル自体が高価な素材であるうえ、張り付け作業には高い技術力が必要なため、施工費用が他の外壁材よりも割高になります。
特に全面的な張り替えを行う場合は100万円単位の費用がかかることが多いです。
さらにタイルそのものは頑丈でも、下地の劣化や施工精度の不備によって剥離やひび割れが発生するリスクがあります。
タイルが落下すると安全面で大きな問題となるため、定期的な点検と早めの補修が必要です。
またタイルは重量があるため建物に加わる負荷も大きく、耐震性の面で影響が出る場合もあります。
特に築年数が古い建物に施工する場合は、耐震補強を含めた工事計画が必要になるケースがあります。
これらの点を考慮すると、初期費用や定期的な点検コストを負担できる体制を整えたうえで導入することが必要です。
サイディングや塗装との比較で見えるタイルの価値
| 外壁材 |
初期費用 |
耐久性・メンテナンス |
デザイン性 |
特徴・価値 |
| サイディング |
比較的安価 |
10~15年ごとに再施工が必要 |
種類が豊富で住宅に合わせやすい |
施工が容易で導入しやすいが、長期的には費用がかさむ |
| 塗装 |
最も安価 |
10年前後で塗り替えが必要 |
カラー変更が容易 |
初期費用は低いが耐久性に乏しく、繰り返しの施工が必要 |
| タイル |
高額 |
再施工が少なく長寿命 |
重厚感や高級感を演出 |
防火性・耐候性にも優れ、資産価値を高める長期的に有利な素材 |
外壁タイルの価値をより明確にするためには、サイディングや塗装と比較してみることが効果的です。
サイディングは施工が比較的容易で費用も抑えられるため、多くの住宅で採用されています。
塗装も初期費用が低く、短期間で工事を終えられる点が魅力です。
しかしサイディングや塗装は10〜15年ごとに再施工が必要となり、長期的に見ると累積費用がかさみます。
これに対してタイルは初期費用こそ高額ですが、耐久性が高いため再施工の必要性が少なく、結果として長期的なコストパフォーマンスに優れます。
またデザイン面でもタイルは重厚感や高級感を演出でき、建物の資産価値を高める効果があるでしょう。
さらに防火性や耐候性といった機能性でも優れており、住宅を長期間守る外壁材として高い評価を得ています。
住宅を長く快適に維持し、外観の美しさを大切にしたい方にとって、外壁タイルはサイディングや塗装にはない価値がある外壁材といえます。
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外壁タイルリフォームの施工までの主な日数と流れ
外壁タイルリフォームは、単に施工するだけではなく、事前の診断や見積もり、契約から始まり、工事完了後の確認まで一連の流れを踏まえて進められます。
工期は建物の規模や施工内容によって異なりますが、事前に流れと日数の目安を理解しておくことで安心して工事を任せられます。
ここでは診断から契約までの流れ、足場設置から完了までにかかる期間、さらに季節や天候によって工期がどう変動するかについて説明しましょう。
診断・見積もりから契約までの流れ
外壁タイルリフォームは、まず建物の状態を把握することから始まります。
専門業者が現地調査を行うことで、タイルの浮きやひび割れ、下地の劣化状況を確認可能です。
この診断の結果をもとに部分補修で対応できるのか、全面的な張り替えが必要なのかを判断します。
調査には通常1〜2時間程度かかり、その後に提出される見積もりには材料費・施工費・足場代・廃材処分費などが明細として記載されます。
見積もりを受け取った段階で、複数の業者に依頼して内容を比較することがおすすめです。
費用だけでなく、保証内容やアフターサービスの有無も確認しておきましょう。
契約に至るまでには、現地調査から見積もりの提出、打ち合わせを含めて1週間から2週間程度かかるのが標準的です。
余裕を持って計画を立てれば、契約時に不明点が残らず、安心して次の工程に進むことができます。
足場設置から施工完了までの日数目安
まずは足場の設置からスタートです。
足場の設置には通常1日程度かかり、その後養生シートを張り巡らせて周囲に粉塵や資材が飛散しないようにします。
次に既存タイルの撤去や下地補修を行い、新しいタイルを張り付ける工程へと移ります。
部分補修であれば数日で完了しますが、外壁全体を張り替える場合は10日から2週間程度を要することが多いです。
建物の規模が大きい場合や複雑なデザインを採用する場合は、さらに工期が延びる可能性もあります。
仕上げとして目地の充填や清掃を行い、最終的に施主立ち会いのもとで完了確認を実施します。
工事全体での期間は、小規模な戸建てで1週間から2週間、マンションの大規模修繕であれば数か月に及ぶでしょう。
いずれの場合も、工程ごとの日数を把握しておくことでスケジュール調整がしやすくなり、生活への影響を最小限に抑えられます。
季節や天候による工期の変動
外壁タイルリフォームは屋外作業であるため、季節や天候の影響を大きく受けます。
特に梅雨や台風シーズンは雨天で作業が中断されやすく、予定より工期が延びることが多いです。
湿度が高いと接着材やモルタルの乾燥に時間がかかり、作業を再開できるまで待機する必要が生じるためです。
夏場は高温で作業効率が落ち、職人の体調管理の観点から作業時間を短縮する場合もあります。
冬場は気温が低く凍結の恐れがあるため、施工時間を制限したり、工程を分割したりすることが必要です。
その一方で春や秋の比較的穏やかな時期は気候が安定しており、工期の遅延が少ないです。
このような要因を踏まえると、最もスムーズに工事を進められるのは春または秋であり、梅雨や真冬は避けたほうが無難といえます。
施主としては工期に余裕を持ってスケジュールを組み、悪天候による延期も想定しておくことが大切です。
天候リスクを織り込んだ計画を立てれば、余計なストレスを避けながら工事を進められます。

監修者:LIVEASSIST 原田
建築・不動産業界で30年以上。
新築・リフォーム・外壁・不動産売買まで幅広く対応。
記事では春・秋が施工に適した季節として紹介されていますが、これは主にモルタルで接着する「湿式工法」の場合です。現在主流となっている「乾式工法」では、専用の下地材を外壁に設置し、そこにタイルをひっかけていく仕組みのため、モルタルの乾燥を待つ必要がなく、季節や天候に左右されずに施工できます。
乾式工法はサイディングの施工に近いイメージで、工期の短縮とコスト削減が可能です。リフォームを検討する際は、どちらの工法で施工するかによって工期・費用・季節の選択肢が大きく変わるため、業者に確認することをおすすめします。
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外壁タイルリフォームの施工方法
外壁タイルリフォームの施工方法には「重ね張り工法」「張り替え工法」「部分補修工法」の3種類があります。
ここではそれぞれの施工方法の特徴について説明しましょう。
重ね張り工法|既存外壁を活かす方法
重ね張り工法は、既存の外壁タイルをそのまま残し、その上から新しいタイルを張る方法です。
既存外壁が全体としてまだ健全な状態で、一部に経年劣化や色あせが見られる場合に適しています。
この工法の大きなメリットは、撤去作業を省けるため工期を短縮できる点と、廃材処分費を削減できる点です。
建物を使用しながら工事を進められる場合も多く、生活への影響を最小限に抑えられるのも特徴です。
また外壁が二重構造になるため断熱性や遮音性が向上するという副次的なメリットもあります。
ただし既存タイルの下地に大きな劣化が隠れていると、重ね張りでは根本的な解決にならないことがあります。
そのため施工前の診断でタイルの浮きや下地の状態を徹底的に確認することが必要です。
コスト面では張り替えより安価ですが、施工の精度によっては将来的に剥離が生じる可能性もあるため、信頼できる業者選びが非常に重要です。
重ね張り工法は、コストを抑えながら外観を刷新したい場合に適しています。
張り替え工法|下地から刷新するリフォーム
張り替え工法は、既存の外壁タイルをすべて撤去し、下地の補修や改修を行ったうえで新しいタイルを施工する方法です。
外壁全体に剥離やひび割れが広がっている場合や、下地が劣化して雨水の浸入が懸念される場合に選ばれる工法です。
この方法の最大の特徴は、下地から全面的にやり直すため、仕上がりの品質や耐久性が非常に高い点にあります。
施工後は長期間にわたり安定した状態を保ちやすく、再度の大規模工事を必要とする頻度を大きく減らせます。
ただしタイルの撤去から始めるため工期は長くなり、廃材処理や人件費も加わることで総費用が高額になるのが難点です。
戸建て住宅であっても数百万円単位の予算が必要になるケースもあり、予算に余裕がある方や建物を長期的に維持したい方に向いています。
また下地の状態を一から整えることで、耐震性や防水性が向上します。
部分補修工法|ひび割れや剥離への対応策
部分補修工法は、外壁タイルの一部に生じたひび割れや剥離といった局所的な不具合を修繕する方法です。
外壁全体はまだ良好な状態を保っているが、一部だけに損傷が見られる場合に採用されます。
この工法の大きなメリットは、工事規模が小さいため短期間で完了でき、費用も比較的安く抑えられる点です。
破損したタイルを撤去して新しいタイルを貼り直すほか、目地の補修や下地モルタルの補強を行うケースが多く見られます。
施工箇所が限定されるため、居住しながら工事を行えるのも利便性の高い点です。
ただし部分補修はあくまで応急的な対応であり、建物全体の耐久性を根本的に改善するものではありません。
特に下地の劣化が広がっている場合、見た目は整っても短期間で再度不具合が出る可能性があります。
そのため部分補修を行う際には、必ず専門業者に現地調査を依頼し、建物全体の状態を診断した上で判断することが大切です。
短期的な出費を抑えながら住環境を改善したい場合や、将来的に本格的なリフォームを予定している方におすすめです。

監修者:LIVEASSIST 原田
建築・不動産業界で30年以上。
新築・リフォーム・外壁・不動産売買まで幅広く対応。
外壁タイルのリフォームを検討しているケースは、築年数がある程度経過した建物が多いと思われます。築年数の古い建物は湿式工法(モルタル接着)で施工されているケースがほとんどで、地震の揺れが繰り返されることでタイルと下地の間に剥離が生じやすくなります。これは工法の特性上避けられないリスクです。
全面的にやり替える場合は乾式工法を強くおすすめします。専用の下地材にタイルを引っかける構造のため、地震の揺れに追随しやすく、剥落リスクを大幅に低減できます。壁面にクラックがある場合は、本格工事の前に応急処置としてシーリング材で塞いでおくことも重要です。
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まとめ
外壁タイルリフォームは初期費用が高額ですが、紫外線や雨風に強く、防火性にも優れ、資産価値を維持できる点が魅力です。
耐久性やデザイン性に優れているというメリットがある反面、剥離・下地劣化のリスク・施工費の高さなどがデメリットといえます。
外壁タイルは施工業者の技術によって仕上がりに差が出やすい素材のため、信頼できる施工会社を選ぶことが大切です。
この記事を参考にして、「磁器質タイル」「せっ器質タイル」「陶器質タイル」「人造大理石・セラミックタイル」の4種類の外壁タイルの中から最適な材質を選んで、希望が叶うリフォームを実施しましょう。