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防水工事の費用相場とは?種類や選び方などを解説

2026年10月10日

防水工事の費用相場とは?種類や選び方などを解説

「このシミ、まさか雨漏り…?」

屋上やベランダ、外壁の劣化や雨漏りに気づいたとき、多くの方が最初に悩むのが「防水工事の費用はどのくらい?」「どんな種類があるの?」「自宅にはどの工法を選べばいい?」という点です。

防水工事は建物を長く安全に使い続けるための重要なメンテナンスですが、工法によって価格帯が大きく異なり、選び方を間違えると再工事のリスクもあります。

この記事では、
  • 防水工事の費用相場(㎡単価・総額)
  • ウレタン・FRP・アスファルトなどの工法の違い
  • 失敗しない選び方や注意点

などをわかりやすく解説します。

防水工事を検討中の方は、まずこの記事で基本知識をしっかり押さえておきましょう。



防水工事とは?目的と必要性をやさしく解説

防水工事の費用相場と種類や選び方

防水工事とは、建物の屋上・バルコニー・外壁などに水が染み込まないようにするための工事です。住宅やマンションの経年劣化によって、防水性能は少しずつ落ちていきます。

放置してしまうと、雨漏りやカビの発生、さらには建物内部の構造材が腐食するリスクもあるため、定期的な防水対策が欠かせません。

とくに次のような症状が出ている場合、防水工事を検討するタイミングかもしれません。
  • 天井や壁にシミがある
  • ベランダや屋上にひび割れや膨れがある
  • 雨が降ったあと、床がなかなか乾かない
  • 築10年以上経っている

防水工事は、今あるトラブルを直す「修繕目的」だけでなく、将来の劣化を防ぐ「予防目的」でも行われます。

次の章では、実際にどのくらいの費用がかかるのか、工法による違いも含めて詳しく見ていきましょう。

加藤 大輔 監修者:
加藤 大輔
なごや住宅診断所
(株式会社ブルーホームズ )代表
二級建築士
既存住宅状況調査技術者
宅地建物取引士
JSHI公認ホームインスペクター
建物にとって防水性能は雨水の侵入から躯体を守る非常に重要な役割を担っています。雨漏りは天井や壁など室内に影響がみられなくても、じわじわと進行しているケースも少なくありません。また台風などの一時的な悪条件の時だけ雨漏りするような場合でも、その後の乾燥が十分でなければ建物への被害が進んでしまう可能性があります。
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防水工事の費用相場

防水工事1㎡あたりの費用相場

雨漏りや建物の劣化を防ぐ防水工事は、住まいの資産価値を守るうえで重要なメンテナンスです。

費用は工法や施工範囲によって幅があり、ウレタン防水は1㎡あたり3,500円から6,000円、FRP防水は5,000円から8,000円が相場です。

耐久性に優れたアスファルト防水は1㎡あたり5,000円から9,000円、仕上がりの美しさが特徴の塩ビシート防水は3,500円から6,500円程度、ゴムシート防水は1㎡あたり3,000円から5,000円が目安となります。

下地に不具合がある場合には補修が必要で、その費用は1㎡あたり2,000円から4,000円ほどかかります。

また、屋上や高所での作業には足場の設置が不可欠で、全体で15万円から30万円前後が必要となるケースも少なくありません。

さらに、防水層内部の湿気を逃がす脱気筒の設置には1箇所あたり1万円から2万円の費用がかかります。

総額としては、戸建住宅で30万円から100万円、マンションの屋上であれば100万円を超えることもあります。

現地調査と詳細な見積もりを通じて、最適な工事内容を見極めることが後悔しない選択につながります。

工事の種類 費用
ウレタン防水1㎡あたり3,500円~6,000円
ゴムシート防水1㎡あたり3,000円~5,000円
塩ビシート防水1㎡あたり3,500円~6,500円
アスファルト防水1㎡あたり5,000円~9,000円
FRP防水1㎡あたり5,000円~8,000円
追加工事費用
下地補修1㎡あたり2,000円~4,000円
脱気筒設置費1箇所あたり1万円~2万円
足場工事費15万円~30万円
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防水工事の種類と種類別参考価格

防水工事の種類と種類別参考価格

防水工事の費用は、工事の種類と追加工事で価格が異なってきます。それぞれの特徴や価格を把握しておきましょう。

防水工事の種類

防水工事の種類は次のような種類に分かれます。
  • ウレタン防水
  • ゴムシート防水
  • 塩ビシート防水
  • アスファルト防水
  • FRP防水

それぞれの種類によって特徴や費用に違いが出てきます。

ウレタン防水

ウレタン防水は戸建てやマンションの屋上・ベランダに幅広く採用されています。

液状のウレタン樹脂を塗り重ねて防水層を形成するため、複雑な形状にも対応しやすく、継ぎ目のない仕上がりが可能です。

耐久性と柔軟性に優れていることから、ひび割れにも追従しやすく、建物の動きに対しても強い効果を発揮します。

費用相場は、一般的な施工で1㎡あたり3,500円から6,000円程度が目安となっており、施工面積や下地の状態によって価格が変動します。

また、施工に際しては養生や乾燥時間が必要です。そのため、完了までに数日を要することがあります。

工法や仕上がりによっては美観性の高いトップコートを施すこともできるため、機能性と見た目を両立させたい方にも適しています。

防水工事を検討する際は、施工場所の特性や将来的なメンテナンスも考慮しながら、適切な工法と業者を選ぶことが重要です。

ゴムシート防水

耐久性とコストのバランスを重視するならゴムシート防水が有力な選択肢となります。

工場やマンションの屋上など広い面積への施工に適しており、均一な厚みの防水層を確保できる点が大きな特徴です。

耐候性や伸縮性に優れたゴムシートを接着剤で貼り付けるため、短期間での施工が可能で、建物への負担も少ないとされています。

費用相場は1㎡あたり3,000円から5,000円前後で、下地処理やシートのグレードによって価格は変動します。

また、既存の防水層の撤去や段差調整が必要な場合は追加費用が発生するため、現地調査による見積もりが重要です。

施工後の継ぎ目処理も丁寧に行うことで漏水リスクを抑えられるため、技術力の高い業者選びが品質に直結します。

長期的なメンテナンスを見据えたうえで、施工場所や建物の構造に合った工法を選ぶことが、後悔しない防水工事につながります。

塩ビシート防水

屋上やバルコニーの防水工事を検討する際、耐久性とメンテナンス性を重視する方に選ばれているのが塩ビシート防水です。

塩化ビニール製の防水シートを下地に固定し、継ぎ目を熱で溶着することで高い防水性能を発揮します。

素材そのものに防カビ性や耐候性が備わっているため、紫外線や風雨による劣化を抑えやすく、長期間安定した効果が期待できます。

施工方法には接着工法や機械固定工法があり、現場の状況に応じて柔軟に対応できる点も特徴です。

費用の目安は1㎡あたり3,500円から6,500円程度で、シートの厚みや施工範囲、既存防水層の状態によって変わります。

トップコート不要で美観が長持ちする点や、施工後の点検・補修がしやすい点も利点です。コストと機能の両面から見て、効率的な防水対策を実現できる工法といえます。

アスファルト防水

アスファルト防水の主な工法

防水工事の中でも長年の実績があるのがアスファルト防水です。

高温で溶かしたアスファルトを防水シートと交互に積層することで、優れた水密性と耐久性を発揮します。

とくに大型建築物の屋上や陸屋根で多く採用されており、重ね塗りによる層の厚みが外部からの浸水をしっかり防ぎます。

工法には熱工法、トーチ工法、常温粘着工法などがあり、用途や現場条件によって使い分けられるのも特徴です。

施工単価は1㎡あたり5,000円から9,000円前後が相場で、層数や下地処理の有無によって金額は変動します。

施工には数日から1週間程度を要しますが、その分仕上がりの信頼性は高く、耐用年数は15年から20年とされています。

定期的なメンテナンスで効果が持続しやすく、初期投資以上の防水性能を期待できる工法です。

FRP防水

ベランダやバルコニーなど限られたスペースで高い防水性を求めるなら、FRP防水が最適な選択です。

ガラス繊維を混ぜた樹脂を塗布して硬化させることで、非常に強固な防水層を形成できます。

耐摩耗性や耐衝撃性に優れているため、日常的な歩行や荷物の移動にも耐えられる点が大きな魅力です。

また、シームレスな仕上がりにより継ぎ目からの漏水リスクが低く、美観も維持しやすくなります。

施工は乾燥が早いため1日から2日で完了することが多く、工期の短さも利点となっています。

費用の目安は1㎡あたり5,000円から8,000円程度で、施工場所の形状や下地の状態により価格は変わります。

軽量かつ強度が高いため木造住宅にも向いており、将来的なメンテナンス性も含めて優れた防水工法です。用途や環境に応じて選ぶことで、長く快適な空間を維持できます。

工事の種類 特徴 費用
ウレタン防水 複雑な形状にも対応しやすく、継ぎ目のない仕上がりが可能 1㎡あたり3,500円~6,000円
ゴムシート防水 均一な厚みの防水層を確保できる 1㎡あたり3,000円~5,000円
塩ビシート防水 塩化ビニール製の防水シートを下地に固定し、継ぎ目を熱で溶着することで高い防水性能 1㎡あたり3,500円~6,500円
アスファルト防水 優れた水密性と耐久性 1㎡あたり5,000円~9,000円
FRP防水 耐摩耗性や耐衝撃性に優れているため、日常的な歩行や荷物の移動にも耐えられる 1㎡あたり5,000円~8,000円

防水工事の追加工事

防水工事の追加工事と費用
防水工事の追加工事でも費用が異なってきます。
  • 下地補修
  • 脱気筒設置費
  • 足場工事費

下地補修

防水工事を行う前に見落とせないのが下地補修です。

ひび割れや浮き、劣化したコンクリートを放置したまま防水層を施工しても、密着不良や早期の剥がれにつながり、十分な効果を得ることができません。

下地補修では、表面の汚れを除去し、クラックの充填や脆弱部の除去、モルタルの再施工などを行うことで、防水材の性能を最大限に引き出す準備が整います。

費用の目安は、軽度の補修で1㎡あたり2,000円から4,000円程度、広範囲な補修や樹脂注入を伴う場合はさらに費用が上がります。

補修内容や劣化の度合いによって価格に幅があり、事前の現地調査が重要となります。

見た目では判断できない部分こそ丁寧な処理が求められるため、防水工事を成功させるには、下地の状態に応じた適切な補修計画を立てることが欠かせません。

脱気筒設置費

防水工事において長期的な性能を維持するためには、脱気筒の設置が重要な役割を果たします。

脱気筒とは、下地から発生する水蒸気や湿気を効率よく逃がす装置であり、防水層の膨れや浮きといった劣化トラブルを未然に防ぐことができます。

とくに密閉性の高い防水材を使用する場合、内部にこもった湿気が逃げ場を失うことで防水層を押し上げ、施工不良や再工事の原因となるため、脱気筒の設置は欠かせません。

設置費用は1箇所あたり1万円から2万円が相場であり、施工範囲の広さや設置個数によって総額は変動します。

設置位置にも配慮が必要で、効果を最大化するには風通しや排出経路を考慮した設計が求められます。

施工直後の仕上がりだけでなく、年数を重ねた後の防水性能を保つためにも、脱気筒の設置は費用対効果の高い選択です。

足場工事費

防水工事を行う際、作業の安全性と品質を確保するために必要となるのが足場工事です。

高所作業が発生する屋上や外壁の防水施工では、安定した足元を確保することで、職人の作業効率が向上し、細部にわたる丁寧な施工が可能になります。

足場の設置によって工事全体の仕上がり精度も高まり、長期的な防水性能にも大きく関わってきます。

設置費用の相場は1㎡あたり700円から1,200円程度で、一般的な戸建住宅ではおおよそ15万円から30万円前後となるのが一般的です。

ただし、建物の高さや形状、設置環境の条件によって金額は変動し、狭小地や隣接物件との距離が近い場合は追加費用が発生することもあります。

施工の安全性と工事品質の両立を図るには、事前の現地調査と明確な見積もりをもとに計画を進めることが重要です。

追加工事 特徴 費用
下地補修 防水材の性能を最大限に引き出す 1㎡あたり2,000円~4,000円
脱気筒設置費 防水層の膨れや浮きといった劣化トラブルを未然に防ぐ 1箇所あたり1万円~2万円
足場工事費 安定した足元を確保することで、職人の作業効率が向上し、細部にわたる丁寧な施工が可能 15万円~30万円
加藤 大輔 監修者:
加藤 大輔
なごや住宅診断所
(株式会社ブルーホームズ )代表
二級建築士
既存住宅状況調査技術者
宅地建物取引士
JSHI公認ホームインスペクター
その他追加工事が必要な場合は見積りの内容を十分に検討する必要があります。「なぜその工事が必要なのか」「その位置やボリュームは適正なものか」など曖昧になりがちな項目も比較検討の重要なポイント。丁寧な説明を受け納得した内容で工事を依頼しましょう。
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防水工事で後悔しない費用ポイント

防水工事で後悔しないためのチェックポイント
防水工事で後悔しないために、次のようなポイントに気を付けましょう。
  • 見積もりの内訳が明確かを確認する
  • 保証内容と工事範囲が価格に見合っているかを確認する

防水工事を検討するときは、見積もりや工事内容が正確か確認することが重要です。

見積もりの内訳が明確かを確認する

防水工事を依頼する際、費用面で後悔しないためには、見積もりの内訳が明確に記載されているかを確認することが重要です。

防水材の種類や施工面積だけでなく、足場の設置費用や下地補修、脱気筒の有無など、工事全体にかかる費用が詳細に記載されていなければ、後から予想外の請求が発生する可能性があります。

また、同じ工事内容でも業者によって項目の書き方や単価に違いがあるため、複数の見積もりを比較することが大切です。

特に注意したいのは、安さばかりを強調する見積書で、必要な工程が省かれている場合は工事後に不具合が起きやすくなります。

現地調査の上で作成された見積書は信頼性が高く、施工内容と金額のバランスを見極める判断材料です。

納得のいく説明と根拠ある費用設定がされているかを見極めることが、満足度の高い工事につながります。

保証内容と工事範囲が価格に見合っているかを確認する

防水工事で失敗を避けるためには、提示された価格に対して保証内容と工事範囲が妥当かを見極めることが重要です。

たとえ見積額が相場の範囲内であっても、保証期間が極端に短かったり、雨漏りへの対応が含まれていないなど、内容が不十分であれば後から大きな損失につながります。

特に防水工事は施工不良が数年後に表面化するケースもあるため、長期的な保証が設定されているかを必ず確認することが大切です。

また、工事範囲についても、下地補修やトップコート、脱気筒の有無などが契約内容に含まれているかどうかで、施工の質が大きく変わります。

単に価格の安さだけで業者を選ぶのではなく、工事内容と保証のバランスが取れているかを比較検討することで、安心して長く住み続けられる防水工事を実現できます。

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防水工事の選び方や種類別のメリット・デメリット

防水工事の種類別のメリットとデメリット

ここでは、防水工事の選び方や種類別のメリットやデメリットを紹介していきます。

防水工事の選び方

防水工事を成功させるには、建物の状態や目的に合った工法を見極めることが欠かせません。

屋上やベランダなど施工場所の形状や素材によって適した防水方法は異なり、例えば複雑な形状にはウレタン防水、耐久性を重視するならアスファルト防水が有効です。

加えて、どの工法でも下地の状態や排水計画の確認は不可欠であり、施工後のトラブルを防ぐためにも事前の調査と説明が丁寧な業者を選ぶことが重要です。

費用だけで判断せず、保証内容やメンテナンス体制が整っているかどうかも比較することで、工事後も安心して暮らせる環境が保てます。

実績や口コミ、施工例を確認し、複数の業者から見積もりを取ることで、より納得のいく選択が可能になります。

信頼できる専門業者とともに進めることで、防水工事は将来の資産価値を守る確かな投資になります。

防水工事の種類別のメリット・デメリット

防水工事は以下の種類に分かれます。
  • ウレタン防水
  • ゴムシート防水
  • 塩ビシート防水
  • アスファルト防水
  • FRP防水

防水工事のメリットやデメリットについて把握しておきましょう。

ウレタン防水

ウレタン防水は、柔軟性と密着性に優れた防水工法として多くの建物で採用されています。

液状のウレタン樹脂を塗布して硬化させることで、複雑な形状にも継ぎ目のない防水層を形成できる点が大きなメリットです。

特にベランダや屋上など、段差や凹凸が多い箇所に適しており、施工後の見た目も美しく仕上がります。

一方で、手作業による塗布のため職人の技術に仕上がりが左右されやすく、厚みが不均一になると耐久性に差が出ることがあります。

また、乾燥に時間がかかるため、天候の影響を受けやすい点もデメリットです。定期的なトップコートの塗り替えが必要となるため、長期的なメンテナンス計画も重要です。

扱いやすさと応用範囲の広さから住宅にも多く使われており、費用対効果に優れた防水方法として選ばれています。

ゴムシート防水

ゴムシート防水は、工場や大型施設の屋上など広い面積に適した防水工法として知られています。

事前に成形されたゴム製の防水シートを接着剤で貼り付けるため、施工が比較的スピーディーで、天候に左右されにくい点が大きなメリットです。

素材の伸縮性にも優れており、地震や建物の微細な動きに柔軟に追従します。

一方で、継ぎ目の処理が不十分だと漏水のリスクが高まりやすく、施工精度が品質を左右する点は注意が必要です。

また、複雑な形状や細かい凹凸のある場所には不向きで、下地に段差や障害物が多い場合には別の工法が適しています。

シートの浮きや剥がれといった経年劣化が起きる可能性もあるため、定期点検を前提とした維持管理が欠かせません。

施工条件が合致すれば、耐候性とコストバランスに優れた防水対策として効果を発揮します。

塩ビシート防水

塩ビシート防水は、耐候性と美観に優れた防水工法として商業施設やマンションなどで多く採用されています。

シート自体に着色や模様が施されているため、トップコートが不要で、施工直後から見た目が整い、美観が長く保たれる点が大きなメリットです。

また、紫外線や酸性雨への耐性が高く、耐用年数も10年以上と長いため、メンテナンスの手間を抑えたい建物に適しています。

一方で、施工には専門技術が必要であり、シートを熱で溶着させる作業には十分な経験が求められます。

さらに、凹凸の多い場所や狭い範囲への施工には不向きで、シートの収まりに工夫が必要です。施工時には機械固定や接着工法など、下地の状態に応じた選定も求められます。

コストと性能のバランスに優れた工法であり、広い面積に対して効率的かつ高品質な防水効果を発揮します。

アスファルト防水

アスファルト防水は、防水性能の高さと耐久性に定評がある工法で、長期的な保護が求められる屋上や陸屋根などで多く採用されています。

加熱したアスファルトを防水シートと交互に積層することで、厚みのある防水層を形成でき、耐水性や密着性に優れている点が大きなメリットです。

さらに、施工後の安定性も高く、正しくメンテナンスすれば20年近く性能を維持することも可能です。

ただし、施工には火気や専門機材を用いるため、安全対策や技術力が求められます。また、臭いや煙が発生する工程があるため、近隣環境への配慮も必要です。

工期は比較的長く、費用も他の工法と比べてやや高めになりますが、それに見合う耐久力と安心感が得られます。

重厚な防水層を確保したい場合に、長期的な視点で選ぶ価値のある工法です。

FRP防水

FRP防水は、強度と耐久性を兼ね備えた防水工法として、住宅のバルコニーや屋上で高く評価されています。

ガラス繊維を混ぜた樹脂を塗布し硬化させることで、硬質で継ぎ目のない防水層が形成され、優れた耐水性と耐摩耗性が得られる点が大きなメリットです。

軽量でありながら衝撃や紫外線にも強く、施工後すぐに歩行が可能なほど硬化が早いことも特徴です。

一方で、施工には下地の安定性が求められ、ひび割れのある面や動きの多い構造物には不向きなケースもあります。

また、樹脂の臭気が強いため、施工中は換気や近隣への配慮が必要です。他の防水工法に比べて施工面積が小さい場所に適しており、複雑な形状にも対応可能です。

短工期で高性能な仕上がりを実現したい場面で、費用対効果の高い選択肢として活用されています。

工事の種類 メリット デメリット
ウレタン防水 複雑な形状にも継ぎ目のない防水層を形成できる 乾燥に時間がかかるため、天候の影響を受けやすい
ゴムシート防水 施工が比較的スピーディーで、天候に左右されにくい 継ぎ目の処理が不十分だと漏水のリスクが高まりやすく、施工精度が品質を左右する
塩ビシート防水 トップコートが不要で、施工直後から見た目が整い、美観が長く保たれる 施工には専門技術が必要であり、シートを熱で溶着させる作業には十分な経験が求められる
アスファルト防水 厚みのある防水層を形成でき、耐水性や密着性に優れている 臭いや煙が発生する工程があるため、近隣環境への配慮が必要
FRP防水 硬質で継ぎ目のない防水層が形成され、優れた耐水性と耐摩耗性が得られる 樹脂の臭気が強いため、施工中は換気や近隣への配慮が必要
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防水工事の施工までの主な日数と流れ

防水工事の工法別の施工期間

次に、防水工事の施工までの流れと日数について詳しく解説します。

防水工事の施工までの主な日数

防水工事の施工日数は、工法や施工面積、下地の状態によって大きく変わります。

一般的なベランダやバルコニーでのウレタン防水やFRP防水は、乾燥時間を含めて1日から3日ほどで完了することが多く、比較的短期間で対応が可能です。

一方、アスファルト防水や塩ビシート防水のように下地処理やシート貼り、機械固定を伴う場合は、3日から5日程度かかることもあります。

また、既存防水層の撤去や下地補修が必要な場合は、さらに1日から2日程度の追加工期が発生する可能性があります。

工事の円滑な進行には、事前の現地調査とスケジュール調整が不可欠です。

特にマンションでは管理規約により作業時間が制限される場合があるため、余裕を持った日程計画が重要です。

加藤 大輔 監修者:
加藤 大輔
なごや住宅診断所
(株式会社ブルーホームズ )代表
二級建築士
既存住宅状況調査技術者
宅地建物取引士
JSHI公認ホームインスペクター
改修での防水工事では既存の状態により下地処理に想定以上の期間が必要となるケースがあります。施工する時期や降雨時の養生対策など事前に確認しておくことが大切です。バルコニー等を工事する際には通常の使用ができなくなるため、洗濯物干し場や置いてある物などを移動、保管する場所についても考える必要があります。

防水工事の施工までの流れ

現地調査から確認と完了までの防水工事の流れ

防水工事を確実に進めるためには、施工までの流れを正しく理解しておくことが重要です。

まずは業者による現地調査を受け、建物の構造や劣化状況を確認しながら、必要な工法や施工範囲を整理します。

その後、見積もりと提案を受け取り、内容や費用をしっかりと検討したうえで契約を結びます。

工程表に基づいて施工がスタートし、完了後には立ち会いのもとで最終確認を行います。

事前準備を怠らず、信頼できる業者と細かな打ち合わせを重ねることが、満足度の高い防水工事の実現につながります。

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まとめ

防水工事の費用は、施工面積や工法、建物の状態によって大きく変動します。

ウレタン防水やFRP防水など、選ぶ工法によって施工日数や耐久性が異なるため、目的に合った種類を見極めることが重要です。

また、見積もりの内訳が明確であるか、保証内容や施工範囲が金額に見合っているかも確認すべきポイントです。

計画段階では、現地調査から契約、管理組合への申請、工期の把握まで一連の流れを把握しておくことで、スムーズな進行につながります。

さらに、信頼できる業者を選定し、複数社から見積もりを比較することで、品質とコストのバランスを見極めやすくなります。

防水工事を成功させるには、施工内容だけでなく全体の流れと計画性も重視することが大切です。

監修者プロフィール

加藤 大輔
加藤 大輔
なごや住宅診断所
(株式会社ブルーホームズ )代表
二級建築士
既存住宅状況調査技術者
宅地建物取引士
JSHI公認ホームインスペクター
リフォーム、リノベーションの調査・設計・施工をトータルに担当後、数多くの既存住宅再生を通じて得た経験をもとに住宅診断専門「なごや住宅診断所」を開設し現在に至る。これまでに調査した建物は新築、中古合わせ延べ2,000件を超える。